女性向けの仕事を選んではいけない

コロナ禍であぶり出された問題の一つに、女性の貧困があります。
緊急事態宣言による営業時間の短縮や、生活様式の変化によって、非正規雇用者の多くが仕事の減少や、雇い止めにあい、経済的に困窮する事態になりました。そして非正規雇用者の多くが女性です。

女性が結婚せずに一人で幸せに生活をしていくためには、経済力が必要です。経済力をつけるためには、元々資産家であるならともかく、そうでない場合は、働いて給料を稼ぐことが一般的な方法です。
そこで今回は、女性が経済力をつけるための仕事の選び方についてお話します。

この記事をお読みいただくことで、なぜ女性向けの仕事を選んではいけないかが分かり、これから就職・転職するときには、より経済的に有利な選択ができるようになります。

女性が一人で生きていくだけの経済力をつけるためには、いわゆる「女性向け」の仕事を選んではいけません。冒頭にも書きましたが、非正規雇用者の多くは女性で、介護や販売等のサービス業のような女性の多い職場は非正規雇用が多いという、あからさまな相関関係ができあがっています。それだけでも「女性向けとされる仕事を選んではいけない」ということは分かりますが、これからさらに詳しくご説明します。

その前に、なぜ、私が女性向けの仕事を選んではいけないことをお伝えしようと思うのかを、ご説明します。
私は以前、就職支援の仕事をしていたとき、女性の求職者の多くが一般事務の仕事を希望することが不思議で仕方がありませんでした。一般事務の仕事は求人数自体が非常に少なく、倍率が高い割に、給与はほぼ最低賃金で、おそらくは昇格も昇給も見込めない仕事だからです。
なぜ、そんな仕事につきたいと思うのか、理由が分かりませんでした。
そこで何人かの方に、一般事務を希望する理由を聞いてみました。ほとんどの人があげた答えが、次のものでした。

「自分には特別な才能も学歴もない、一般事務くらいしかできることがない」

私はこれを聞いて愕然としました。女性の多くは、ここまで自尊心をへし折られて大人になってきたんだと。自分にも心当たりがあることですので、理解はできました。自尊心という、人生の翼を折られたままでは羽ばたくことはできません。
ですが、冷静に考えてみましょう。
男性の一般事務職は極少数ですが、ほとんどの男性に特別な才能やすばらしい学歴があるわけではありません。ほとんどの企業は男性優位で、一般事務職以外で女性を採用するところは少ないかもしれませんが、全く無いわけでもありません。行政機関等であれば、もっと門戸は開かれます。まずは挑戦しなければ、絶対に扉は開かないのです。
ですからまずは、女性向けの仕事に限定しないで、職業を「給与」の観点から選ぶことをお伝えしなければ、と強く思ったのです。

扉を開けて、外へ出よう

では、避けるべき「女性向けの仕事」とは具体的にどのような仕事でしょうか。
それは、先に挙げた一般事務職、介護士、保育士、栄養士などです。これらは総じて給与が低いです。看護師はましな方ですが、激務の割には給与はそれほど良くはありません。最初から「女性の仕事」と見なされている分野は極力避けた方が、高い賃金を得られる可能性は上がるでしょう。 参考までに、厚生労働省「毎月勤労統計調査」から、令和元年の産業別月間現金給与総額を見てみましょう。

事業所規模鉱業,採石業,砂利採取業建設業製造業電気・ガス・熱供給・水道業情報通信業運輸業,郵便業卸売業,小売業金融業,保険業不動産業,物品賃貸業学術研究,専門・技術サービス業宿泊業,飲食サービス業生活関連サービス業,娯楽業教育,学習支援業医療,福祉複合サービス事業その他サービス業
5人以上397,500円416,300円391,000円563,300円492,800円361,500円282,500円481,400円349,700円481,700円125,100円210,300円374,000円298,900円379,900円260,700円
30人以上517,400円517,700円425,000円601,600円524,800円380,100円322,300円541,400円402,500円542,600円151,900円220,800円426,000円350,100円380,400円245,400円

思い切り、先に述べた通りの結果になっています。女性が多い産業ほど、給与が低くなっています。
また、同じ仕事内容でも、女性だからと男性よりも給与を下げられる例は、今でも決して少なくありませんので、事前に業界の給与水準を調べて、そういう企業を選ばないようにしましょう。アカウントの設定で性別「男性」を選んで、転職・就職・業界名等で検索してみると男性向けのPR記事が出てきますので、実態がよくわかります。

これらのことから、女性が一人で自立して生きるためには、いわゆる女性向けの仕事を選んではいけないことが分かりました。
そうはいっても、女性向けではない仕事ではそもそも女性は採用されない、と思うかもしれませんが、最初から諦めてしまっては、絶対にその仕事につくことはできません。 結婚も出産もしないのならば、残業や転勤もできるのですから、「女性が働きやすい」と言われる、育児休業制度等が整った企業を選ぶ必要は無いのです。給与以外の条件を緩和すれば、意外に見つかります。

いかがですか。経済力をつけるための仕事の選び方の第一歩、「女性向けの仕事を選ばない」はご納得いただけたでしょうか。
仕事は生活費を得るためのものです。ですから、給与の高い業種を選ぶべきなのです。

ではさっそく、「男性」として求人情報を検索して、あなたが目指すべき給与水準を確かめてみましょう。まずは見て、目標を確認するところからです。

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