塔(正位置)
ライダーウェイト版タロット(塔) Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)による。

基本的な意味

崩壊、破滅、困難、災害、苦境、限界、傲慢

雷に打たれ崩壊する塔から、二人の人物が落ちていく光景が描かれています。

雷は神の怒りの雷であり、塔はバベルの塔だと言われています。二人の人物はどちらも高貴な身分のようで、一人の頭には落下しつつもまだ冠が残っています。王と王妃でしょうか。

空は重く垂れ込め、雷による炎の火の粉でしょうか?鬼火のようなものが舞っています。

この塔はもう終わりです。崩壊を止めることはできません。

正位置での意味

総合

塔は、衝撃と混沌を表すカードです。

これまでの人生で築いてきた知識や経験、信じてきたシステムが揺さぶられています。今まで当たり前だと思っていた思い込みに疑問を投げかけられ、全く新しい考え方をしなければならなくなります。

このカードは、失業したり、会社が倒産したり、失恋や離婚をしたり、突然の出来事を示しているかもしれません。予想外の妊娠や家や車の修理など、予想外の出費があるのかもしれません。
ただし、悪いこととは限りません。宝くじの当選や想定外の栄転などの可能性もあります。

このカードには、もしもの時のために備えることの大切さを教えてくれるリマインダーのような役割もあります。

恋愛

今の恋愛関係が健全なものなら、もしかすると何か突然の出来事のために、関係が打撃を受けることがあるかもしれません。あるいは、二人の関係を根本から変えるような何かが起こるのか。

関係が不健全なもの、例えば、愛情はもう消えてしまっているのに相手に執着している場合や、不倫などのモラルに反する関係であるなら、それが明るみに出て、崩壊に向かうのかもしれません。

関係性を見直すべき時です。

仕事

何らかのアクシデントのために、今の仕事に打撃があるかもしれません。

状況の悪化に伴い精神的にも不安定になり、これまでの不満が爆発してしまうような事にもなりかねません。一からやり直すくらいの気持ちで、現状に向き合う必要があります。

職場内の環境の悪化や、疑心暗鬼や嫉妬による軋轢にも注意してください。

逆位置での意味

総合

塔のカードが逆位置で現れたのなら、正位置の時ほどの衝撃はないでしょう。

逆位置では、小さな緊急事態を教えてくれているかもしれません。今は、将来の災害を避けるために変化を起こすチャンスです。事故や問題の原因に注意を払い、今後の大きな災害を回避するために改善しましょう。根本的な要因をそのままにしておくと、後に深刻な問題を引き起こす可能性があります。
このカードは、事態が悪化する前に、状況を修正するか、助けを求めるか、休息を取るように忠告しているのです。

あるいは、将来大きな問題になりそうなことを、今のうちに壊しておくように忠告しているのかもしれません。
あなたが何かを我慢していたり、嫌な気持ちを無視していたり、何も問題ないふりをしていたりするなら、それが爆発してしまうようなことが起こるかもしれません。そのことで、あなたの仕事や生活に不調和が生じるかもしれませんが、そこから生まれる変化は、長期的には、より大きな満足感をもたらしてくれるでしょう。

恋愛

逆位置での意味であっても、根本的な意味は変わりません。少し衝撃が弱くなるか、徐々に現れるのかもしれません。

崩壊した後の再構築に焦点を当てることで、最終的により良い結果を得ることができるよう、努力する必要があるのでしょう。

仕事

まだ間に合うかもしれないと崩壊を止めるためにあがいてみるのか、崩壊後の後始末を考えるべきか。いずれにせよ、危機に対するあなたの度量が試されるときです。 試練に立ち向かうことで大きく成長するチャンスがやってきたのだと考えれば、逆転のきっかけになるかもしれません。

解説はあくまでも一例です。カードはそこに表現された絵で、私たち一人一人に向けて、その時に必要なメッセージを送ってくれています。そのメッセージを、あなたの心で受け取ってみてください。