全体

情熱やエネルギーを象徴するスートです。

仕事でも、恋愛でも、人生を動かすはじまりは情熱です。

エース すべてのはじまり

ワンドのエース(正位置)
ライダーウェイト版タロット(ワンドのエース) Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)による。

雲から突き出た腕が棍棒を握りしめています。

原初の人類が、適当な木の枝を棍棒代わりに、未知なる世界へ踏み出していった時のようです。

新しい世界への憧れと情熱、無謀とも言えるような勇気を胸に、粗末な武器を携えて歩き出すのです。

あなたの情熱と意志が十分に強く、志が崇高であれば、きっと成し遂げられるでしょう。

2 一歩を踏み出す

ワンドの2(正位置)
ライダーウェイト版タロット(ワンドの2) Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)による。

強い意志と高い志、そして情熱と勇気をもって、彼は城主にまで上り詰めました。

城の高みは安全ですが、そこから出なければさらに先へ進むことはできません。

彼を支えてきた杖と地球儀を手に、城壁から世界を見下ろす彼は、何を考えているのでしょうか。

3 広がりを求める

ワンドの3(正位置)
ライダーウェイト版タロット(ワンドの3) Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)による。

目の前に広がる世界。
果てしない大海原を前に、三本の杖を携え、彼は何を思うのでしょうか。

安全な城を出て、自分の力を頼りに広い世界へと歩き出すのです。

旅装は簡素で、頼れるものは自信の知恵と力と経験、情熱と強い意志です。
情熱に突き動かされて歩き出さなければ、理想の場所へたどり着くことは永遠にできないのです。

4 小休止

ワンドの4(正位置)
ライダーウェイト版タロット(ワンドの4) Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)による。

4本の棒に支えられた門の向こうに、城が見えます。
4本の門柱は花や果実で飾られ、祝祭の用です。門をくぐったところには、2人の人物があなたを歓迎するかのように花を掲げています。

今は、これまであなたが成し遂げてきたことを祝い、しばしの休息を楽しむときです。

人生は苦しいことばかりではなく、時折訪れる楽しみは存分に味わうべきです。それがあってこそ、人は先に進めるのです。

5 変化の兆し

ワンドの5(正位置)
ライダーウェイト版タロット(ワンドの5) Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)による。

人が集まれば争いは避けられません。
これは小競り合い程度のものですが、対処に失敗すれば、大きな争いの火種になる可能性もあります。

気を引き締めて、侮ることなく場を納めましょう。
上手く落とし所を見つけることができれば、皆がじっと不満をためているよりも返って良い結果をもたらすことになるかもしれません。
「雨降って地固まる」という言葉もあります。

6 ひとまずの達成

ワンドの6(正位置)
ライダーウェイト版タロット(ワンドの6) Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)による。

あなたは場を上手く納めることができました。
集団内での評価は上昇し、今やリーダー的な存在です。

ここはひとまず、小さな凱旋パレードといったところでしょうか。祭りの劇での出来事でしょうか。

いずれにせよ、勝利の美酒に酔いしれましょう。
ただし、明日からはまた、気を引き締めてください。永遠に続く勝利などないのです。

7 迷いが生じる

ワンドの7(正位置)
ライダーウェイト版タロット(ワンドの7) Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)による。

さっそく、あなたを追い落とす動きが始まりました。
人の社会に争いは絶えず、勝者は必ず誰かの嫉妬や妬み、恨みを買い、攻撃を受けるのが常なのです。

さあ、防戦はかなうでしょうか。あなたは焦りのあまり、左右の靴を履き間違える始末です。そんなことではあなたを突き上げてくる人々を退けることはできません。
落ち着いて対処してください。ここで攻撃者を退けることができなければ、あなたはリーダーの座を追われてしまいます。

8 再び動き出す

ワンドの8(正位置)
ライダーウェイト版タロット(ワンドの8) Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)による。

8本の棒が空を飛んでいきます。
これはどういうことでしょうか?
敵をめがけて投げられる槍?
とうとう戦争が始まったのでしょうか?

風雲急を告げるとはこのことでしょう。
物事は急に動き出し、そして動き出したら止められないのです。

9 過去の蓄積

ワンドの9(正位置)
ライダーウェイト版タロット(ワンドの9) Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)による。

やはり戦争が始まったのでしょう。
あなたは負傷し、それでも砦を守るために歩哨に立っています。

傷も癒えないうちに戦わなければなりませんが、あなたは諦めてはいません。
過去の経験から、攻撃を防ぎ、敵を退ける方法を知っています。ともに戦ってきた仲間もいます。

今は守りを固める時です。苦しいときですが、耐えきれば反撃の時はきっとやってきます。

10 終着

ワンドの10(正位置)
ライダーウェイト版タロット(ワンドの10) Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)による。

彼の運んでいる10本の棒は、砦の防衛に立てていたものでしょうか。
もう戦争は終わったのでしょうか?
結果はどうなったのでしょう?
砦を守り切ることはできたのでしょうか?

いずれにせよ、彼は10本の棒を目的地まで運ばなければなりません。
目的地は向こうに見えている町でしょうか。

彼は疲れ切っているように見えますが、まだ荷物を投げ出してはいません。
最後まで責任を果たそうと、重荷を抱えて目的地へ向かっているのです。

ペイジ(若年者、未熟な人物)

ワンドのペイジ(正位置)
ライダーウェイト版タロット(ワンドのペイジ) Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)による。

希望にあふれた若者が、一本の杖を頼りに旅に出るところです。

羽根飾りのついた帽子にきらびやかな服、マントを着て、誇らしげに顔を上げた姿からは自信と情熱があふれてくるようです。

若者は、まだ何の失敗もしていません。
世界は希望にあふれ、酷い争いも、醜い裏切りも、耐えがたい困難も、まだ先のことです。

ナイト(若い男性)

ワンドのナイト(正位置)
ライダーウェイト版タロット(ワンドのナイト) Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)による。

「血気盛ん」という言葉をそのまま表現したような人物です。

誰も彼を止めることはできません。彼自身にすらできないでしょう。
彼は情熱と勢いのままに突き進みます。それがどのような道か確認する前に。

彼には十分な実力が備わっていますが、まだ経験は浅く、運が味方してくれるかどうかもわかりません。
それでも、勢いのままに突き進むことで、彼は何かを得られるでしょう。

クィーン(成熟した女性)

ワンドのクィーン(正位置)
ライダーウェイト版タロット(ワンドのクィーン) Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)による。

快活で賢く情熱的な、人を魅了する力のある女王です。

ただし彼女は、ただ明るく正しいだけの女性ではありません。
獅子の装飾が施された椅子に堂々と座り、黒猫を従えていることからも、そのことがわかります。

彼女は味方でいればこの上なく心強く頼りになりますが、敵に回してはならない人です。
彼女が手にしている杖は、もしかしたら、魔法の杖かもしれないのです。

キング(成熟した男性)

ワンドのキング(正位置)
ライダーウェイト版タロット(ワンドのキング) Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)による。

堂々としていながらもどこか落ち着きのなさを感じさせる、情熱にあふれた若き王です。

彼は火を操るサラマンダーを従え、すべてを焼き尽くすほどの力を持っています。にもかかわらず、まだ彼にはそれに見合った重さがありません。
権力の重さよりも、心にたぎる炎の方がまだ強いのでしょう。

いずれは彼も王らしい落ち着きを得て、世界を統べて行くのでしょう。
ですが今はまだ、機会さえあれば、その手に握った杖を振り回して暴れ回りたいという気持ちも、衰えていないのです。